夏の暑い季節、日が落ちてきて夕方にもなると上層階の部屋や階段付近に熱気がたまって、家の中全体がモワーっと熱くなってることって経験ありませんか?
日中のカンカン照りの太陽であたためられた熱が、屋根から屋根裏に伝わります。
その屋根裏にたまった熱い空気が夕方から夜にかけてゆっくりと家の中に伝わってくるんです。
そのため、太陽が沈んだあとなのに家の中が一日中熱をためてしまい、モワっとした熱気に包まれるという状態を作り出してしまいます。
屋根裏収納を使っていると、屋根裏がスチームサウナのように暑く、とくに夏場は使いづらいという人もいると思います。
そこで、夕方以降の熱気や、屋根裏収納を快適に使うための改善策として、屋根裏の換気システムをDIYしてみましょう。
DIY初心者の方でも、気軽に挑戦できるくらいの難易度ですよ!
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DIYで屋根裏を快適にする方法
ですが、屋根裏に換気システムが必要なのは、あまり広まっていないようでした。
屋根裏にあるスペース自体をキレイにすることも大切ですが、換気はもっと大事なことなんです。
簡単に説明すると、DIYで作る屋根裏の換気システムは、『点検口※』にホームセンターなどで市販されている換気扇を取り付けるという方法です。
換気扇をつけて風の流れを作り出すことによって、部屋の天井付近にたまっている熱気を屋根裏に排気すると同時に外気を取り込み、屋根裏を効率的に冷やしていくというシステムです。
作り方は意外と簡単で、ほとんどの一戸建てのお家に設置されている点検口に木の枠を付けて、それにひも式の換気扇を取り付けるだけというシンプルなDIY法です。
DIY初心者の人でも問題なく取り付けることができるはずなので、是非試してみてください。
さっそく屋根裏の換気システムのDIYの手順を紹介していきます。
まずは、用意するものです。
【換気扇】
屋根裏に換気システムをDIYする場合は、換気扇を自分で購入する必要があります。
一般的な換気扇でももちろん大丈夫なのですが、屋根裏専用の換気扇を購入してもいいと思います。
換気できる範囲や風の強さを、ご自宅の大きさや屋根裏の広さに合わせて購入して下さいね。
ひもをひぱってスイッチを入れられるものがオススメで、ホームセンターに行けば、値段は3,000円ほどで購入することができます。
サイズは点検口より小さい物であれば問題ないです。
足りない部分を木枠で調整します。
【木材】
換気扇を点検口に取り付ける時に、大きさを合わせるための枠が必要になります。
薄いすのこのような木材をホームセンターで購入してください。
【ノコギリ】
換気扇の枠となる木材を切るために必要になります。
【シリコンシーランド】
点検口と木枠、木枠と換気扇の隙間をうめるために使います。
イメージとしてはグルーガンのもっと強力で大きいものです。
ホームセンターに行けば、500円~600円ほどで購入することができます。
【ネジ・ドライバー】
換気扇を購入した時にネジなどが付属していると思いますが、木枠を点検口に取り付ける時にもネジが必要です。
ドライバーはネジの大きさに合ったものを必ず用意しましょう。
【U字金具】
換気扇を縦に取り付ける場合は必要ないです。
元々縦に取り付ける用の換気扇なので、天井と水平に付けた場合には、スイッチとなるひもをうまく引っ張ることできません。
そのため、ひもの根本付近にU字金具を取り付けて、スムーズにひもが引っ張れるようにしていきます。
【デジタルサーモスタット】
これは必要であればのオプションです。
ひもで常に手動で電源ON/OFFするのであれば必要ありません。
設定温度になると自動で電源ON/OFF してくれるので取り付けると利用する時に便利ではありますが、配線などの問題があるので、DIY初心者は使用しなくても良いと思います。
では以上使って、作業開始です!
屋根裏の換気システムDIYの手順
①点検口の中にコンセントがあるかチェックする。
もし点検口の中にコンセントがあれば、換気扇の電源に利用できるのでそのまま楽に換気扇を設置することができます。
コンセントが内部にない場合には、『延長コード』の用意が必要になります。
一番近くの部屋などのコンセントから電源を確保して延長コードで換気扇の近くまでもってこなくてはなりません。
②点検口のフタを外す
点検口は開閉式になっているはずなので、フタが取り付けられているはずです。
何か所かネジで固定されているので、気を付けて取り外してください。
この後に木枠をフタに取り付ける場合も登場します。
その際は石膏ボードを外すなどが必要になるのですが、今回はDIY初心者でもできるようにということで、省略します。
③換気扇を取り付けるための木枠を作成する
点検口の大きさにぴったり合わせて作ることがポイントです。
かならずメジャーなどできちんと測ってから作業しましょう。
木材をノコギリで既定の大きさに切り、四角く枠を作りましょう。
④換気扇を取り付ける
先ほど作成した木の枠に、換気扇をネジで固定していきます。
換気扇の取扱説明書には取り付け方(カバーや羽の外し方など)が載っているので、確認しながら行ってください。
⑤シリコンシーランドで隙間を埋める
木枠と換気扇の隙間にシリコンを流し込み、隙間を埋めていきます。
⑥点検口に換気扇のついた木枠を取り付ける
いよいよ換気扇を点検口に取り付けます。
この時点検口の周りに穴を開けてネジで固定するのですが、穴を開けられない場合は、点検口のフタに取り付けるやり方もあります。
ですが、フタを利用するのは難易度が高いので、ここでは省略します。
⑦U字金具を取り付ける
換気扇のひもの根本に近いところにU字金具を取り付けます。
かならずU字の真ん中にひもを通すのを忘れないでくださいね。
⑧ひもを引っ張って換気扇が動いたら完了
点検口の中か、延長コードで引っ張ってきた電源にコンセントを差し込み、スイッチを入れて動けば完成です。
お疲れさまでした。
屋根裏を排熱と除湿することで家は長持ちする
換気扇をDIYして、屋根裏の換気をすることで、熱気や湿気がこもりやすい屋根裏の空気を入れ替えることができます。
こもった熱を排気することで、エアコンの効きがよくなるといった利点もありますよ。
この換気を行わないと以下の理由からせっかくの一軒家が早く傷んでしまうかもしれません。
結露
夏の暑い時期だけではなく、冬にも注意が必要です。
寒い時に、部屋の中と外の温度の差から結露が発生してしまいます。
この結露を放っておくと家の木材が湿気によりいたんでしまいます。
温度
夏の屋根裏の温度はものすごい熱に達してしまいます。
その温度なんと、50℃~70℃。
これは屋根裏部屋にプラスチックケースを置いておいて、変形してしまうくらいの温度です。
たとえ天井に断熱材があったしても、屋根裏は太陽と近く、外の気温の影響をとっても受けやすい場所です。
つまり、換気扇のない屋根裏は『夏は砂漠よりも暑く、冬は温度差からの結露』という住宅の木材にとっては非常に過酷な環境になってしまうんです。
せっかく活用できる屋根裏が、換気扇を取り付けないとデッドスペースになってしまうかもしれません。
屋根裏は暑くなりやすく、熱のこもりやすい場所です。
屋根裏の環境を快適に保たないと、木材の寿命を縮めてしまうんですよ。
そうなると家そのものの劣化を早めてしまうという事になるので、屋根裏に換気扇をDIYすることが全ての方におすすめなのです。
屋根裏に換気扇をつけられれば、空気の入れ替えができるようになるので、熱を逃がし木材の調子を整えてくれますよ。
木も人と同じで生きています。
快適な状態を作ってあげることで家を長持ちさせることができるのです。
夏場の屋根裏を効果的に換気する
屋根裏は夏場になると、50℃~70℃ぐらいまで温度が上がるとお伝えしましたが、
その温度上昇が夜になっても家の中を暖め続けることがあります。
それを避けるために屋根裏を効率的に換気する必要があるのです。
まず、換気をするための基本的な方法は、2箇所以上の空気の出入り口を作って、それぞれに給気と排気の役割をさせる事です。
そして、温まった空気が上へ、冷たい空気は下へ流れる性質を利用して空気の流れを作ることも大切になります。
実は最近の家は気密性が高く、空気が循環されにくい構造になっています。
そのため、効率的に空気の循環をさせるためには屋根裏の換気扇をDIYするほか、送風機を各部屋に設置することをオススメします。
つまり、効果的に屋根裏を換気するために必要なことは、
- 空気の流れを作るための、給気口と排気口のふたつの窓となるものが必要
- 気密性が高い家では強制的に空気を動かすために、送風機の風の力が必要
というふたつのことがポイントになりますね。
まとめ
屋根裏ときくと秘密基地のようなワクワク感があるのは私だけでしょうか(笑)
昔は日曜大工・今はDIYと、自分の住んでいる家をさらに快適に自分自身でするというのも、愛着も沸いて良いものですよね。
もともと換気システムがついている家もありますが、ぜひ一度自宅の屋根裏に換気システムがあるのか確認してみてください。
もしなければ、これまで家の木材に過酷なダメージを与えていたかもしれませんよ。
これを機にDIYデビューしてみるのもとても良いと思います。
これを業者に頼むと、10万円弱の費用が掛かってしまうらしいです。
時間が少しでも取れるなら、少しづつでもDIYで換気扇を取り付ければ、1/10の費用で抑えられますよ!
エアコンの効きもよくなり、電気代の節約にも、木材の環境も快適になり、家の長持ちにもなるので、是非試してみてくださいね。
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