石膏ボードは、住宅やオフィスの内装に使用される建材のことです。
石膏という鉱物から作られていて、身近なものだとチョークやグラウンドの白線の材料にも使用されています。
コンクリートや木製の壁に比べて工事がしやすいことから、DIYなどでも人気ですね。
石膏ボードは価格が安く、ホームセンターでも手に入ります。
遮音性や防火性が高いところも人気の理由です。
でも、使用済みの石膏ボードを、土に埋めたり庭に埋めたりしてはいけません。
しかしどうやって処分したらいいのか知らない人も多いです。
石膏ボードは正しく処分しないと不法投棄など罪になることもあるのですよ。
そこで今回は、石膏ボードを燃えるゴミに出してもいいのか?正しい捨て方についてゴミの出し方別に解説します。
石膏ボードを土に埋める・庭に埋めるとどうなる?
ゴミとして出た石膏ボードを、自宅の庭や畑に埋める人もいます。
しかし、石膏ボードを土に埋めると硫化水素が発生し、大変危険です。
以前は石膏ボードも一般ゴミと一緒に埋め立てられていました。
ですが、石膏ボードが水と反応して硫化水素が発生することが判明すると、埋め立てが禁止されました。
2008年には、とあるホテルが敷地内に石膏ボードを不法投棄していて、硫化水素が発生し事件になりました。
かなり大きな事件として報道されたので、覚えている人もいるのではないでしょうか。
当時、硫化水素が原因で、病院の治療を受けた人もいたほどです。
硫化水素は致死量に達すれば、死に至る危険もあります。
自宅の庭や畑に石膏ボードを埋めて、硫化水素が発生してしまったらどうなるでしょうか?
硫化水素は強い刺激臭を放つ気体です。
目や皮膚の粘膜を刺激する有毒な気体で、死に至ることもあります。
自分や家族、周囲の人も危険にさらすことになります。
また、石膏ボードはリサイクルできるものと、そうでないものに分けられます。
濡れているものや粉々な状態のものはリサイクルできないので、管理型処分場で埋め立てられます。
この管理型処分場はコンクリートなどで囲いを作り、外側に漏れることがないよう設計された処分場のことです。
つまり、それくらい石膏ボードの処分には気を付けなければいけないということですね。
石膏ボードの処分は手間がかかり、費用も決して安くはありません。
しかし、少量だからといって土に埋めてはいけませんよ。
また、自分の土地だから平気と考える人もいますが、石膏ボードは産業廃棄物に分類されています。
自分の土地であっても不法投棄にあたるので罪に問われることにもなりかねません。
石膏ボードは水と反応すると硫化水素が発生する危険な性質も持っています。
万が一、硫化水素が発生してしまっては、取り返しのつかない事態になることだってあり得ます。
処分をする際は、土に埋めるのではなく、決められた正しい処分方法で廃棄するようにしてくださいね。
石膏ボードは燃えるゴミに出せる?
石膏という鉱物から作られた建材で、コンクリートや木製より取り付け工事が簡単なことから人気です。
石膏ボードの良い点は、価格が安く使い勝手が良いところです。
安価なので、自分でリフォームする際も費用を抑えられます。
石膏ボードはホームセンターでも購入できるので大変便利です。
また、遮音性・防火性にも優れています。
そのため、自宅にオーディオルームを作る人もいるほどです。
反対に、石膏ボードはネジや釘での固定が難しい建材です。
一般的な固定材料は使用できないので、専用の接着剤などを使用します。
でも、専用の接着剤も石膏ボードと一緒に購入できるので、手軽なところからも石膏ボードは人気が高いですね。
そんな人気のある石膏ボードですが、使用済みのものはどう処分したらいいのでしょうか?
規模にもよりますが、DIYやリフォームなどではかなりの量がゴミとして出ます。
もしも、燃えるゴミに出せると思っているのなら、それは間違いです。
実は石膏ボードを燃えるゴミに出すことはできません。
もし、燃えるゴミの日に出したとしても業者に回収されることはありませんよ。
なぜなら、石膏ボードは通常の一般ゴミではなく、産業廃棄物に分類されているからです。
そのため、正しい処分方法で捨てないと法律違反で罪に問われることもあります。
DIYや解体工事で出る材料は、だいたいが一般ゴミとして出せますね。
しかし、石膏ボードだけは違うので勘違いしないようにしてください。
石膏ボードは、処分するにも許可を持っている業者でなくてはいけません。
また、石膏ボードは特別な方法で処分しています。
誰でも手軽に扱えるので人気のある石膏ボードですが、正しい処分方法を知らないと大変危険です。
石膏ボードの詳しい処分方法は、後ほど解説しますよ。
燃えるゴミとしてではなく、産業廃棄物として処分しなくてはいけないと覚えておきましょう。
DIYで使った石膏ボードの正しい捨て方を簡単に解説
石膏ボードは手軽に購入できることもあり、近年DIYや自宅のリフォームを自分で行う人が増えています。
そのため、個人でも石膏ボードを処分する機会が増えていますね。前章でも話しましたが、石膏ボードは産業廃棄物に分類されているので、正しい処分方法で廃棄しなければいけません。
DIYなどで使った石膏ボードの処分は2通りあります。
- 専門業者に依頼する
- 自分で処分場まで運搬する
どちらもメリット・デメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。
専門業者に依頼する場合
石膏ボードは燃えるゴミとして処分できません。
処分するには産業廃棄物として処理し、管理型処分場で埋め立てられます。
でも、どうやったらいいのかわからず困ってしまいますよね。
石膏ボードを処分する方法の一つとして、専門業者に処分を依頼することができます。
業者の依頼する場合のメリットは、処分手続きなどの手間がかからない・自分たちで運搬しなくていいという点です。
デメリットは、費用がかかる点ですね。
石膏ボードの処分には、それなりの費用がかかります。
業者にもよりますが、決して安い価格ではありません。
少しでも費用を抑えるには、石膏ボードをリサイクルできるものとできないものでしっかりと分類することです。
混在しているとその分費用がかかることもあるので、しっかりと分けておきましょうね。
ここで必ず気を付けなければならないのが、産業廃棄物処分業許可を取得している業者に依頼することです。
産業廃棄物を処分するには、許可証が必要です。
中には許可証を持っていいないのに処分できると宣伝している業者もいます。
その場合、不法投棄なので違法な処分をする可能性もあるので、注意が必要です。
自分で処分場まで運搬する場合
専門業者に依頼すると費用がかかるので、自分で処分場まで運搬する方法もあります。
メリットは、自分で運ぶので運搬費用がかかりません。
処分にかかる費用だけなので、コストを抑えられます。
デメリットは、手間がかかることです。
産業廃棄物を処分するには、マニフェストという伝票を用意しなければなりません。
伝票には、処分内容や処分までの流れを細かく記載します。
また、自分で石膏ボードを運搬するとなると、車両も必要になりレンタル費用もかかります。
DIYなどで使った石膏ボードの処分は2通りあります。
しかし、処分場や地域によっては一般の受け入れを断るところもあります。
石膏ボードを処分する際は、専門業者への依頼がおすすめですね。
まとめ
- 石膏ボードは燃えるゴミとして処分できない
- 産業廃棄物として正しい処分を行う必要がある
- 石膏ボードを土に埋めると硫化水素が発生する可能性があり危険
- 自分で石膏ボードを処分するには2通りの方法がある
DIYやリフォームで人気の石膏ボードですが、正しい処分方法を知らない人も多いです。
石膏ボードの正しい処分方法やリサイクルするための分類を知っていれば、後で苦労しませんよ。
後片付けのことも考えながら、DIYやリフォームを楽しんでくださいね。
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