ポリエステル素材の服について、お肌が弱い方や、使われている素材によってはチクチクしたりすることありますよね。
今回はポリエステルについて、かゆくなったりするのはなぜか、原因とその解決策をみていきたいと思います。
実際、ポリエステル100%の衣類と、ポリエステルに他の素材が混紡されている衣類では、肌触りがまったく異なることがあります。
対策としては、ポリエステルの服ではなくオーガニック繊維やシルク繊維の服に代えるか、肌の痒みを防ぐため単純に痒み止めを塗るのがいいと思います。
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今回は、ポリエステルを含む化学繊維の衣類に着目してかゆくなる原因を探っていきたいと思います。
ポリエステル100%の服や下着でかゆい症状が現れる例
簡単に紹介しますね。
洋服などに使用される繊維には、自然由来の「天然繊維」と「化学繊維」の2種類あります。
コットン(綿)やシルク(絹)、ウール(毛)、リネン(麻)といった素材が、いわゆる自然由来の「天然繊維」です。
一方、ポリエステルをはじめ、ナイロンやアクリル、ポリウレタン、レーヨンなどは、いわゆる「化学繊維」と呼ばれるものです。
この化学繊維の中にも、いくつか種類があるのですが、「合成繊維」、「半合成繊維」、「再生繊維」と呼ばれる3つに分かれます。
ポリエステルやナイロン、アクリルなど、現在多くの衣類に使用されているこれらの素材は、主に石油を原料とした「合成繊維」に分類されています。
天然繊維か化学繊維かと言われると、なんとなく天然繊維の方がいいんじゃないかと思ってしまうのは私だけでしょうか。
「オーガニックコットン」なんて言われてしまうと、私は飛びついてしまいます。
天然繊維が良いか、化学繊維が良いか、それは人それぞれだと思いますが、それぞれメリットとデメリットがあります。
したがって、それらのメリットやデメリットをよく知ったうえで、用途に合わせて洋服を選ぶのが一番良いのではないかと思います。
ポリエステルは、100%ポリエステル素材の衣類もあれば、多くはポリエステルと他の素材を混紡している衣類が少なくありません。
いずれの衣類に対しても言えることは、最近流行りの夏に販売される「さらさら感」を重視した衣類や、冬に販売される摩擦で熱を発する機能性インナーなどには必ずと言っていいほど、ポリエステルが含まれています。
このようなインナーは肌に直接触れる機会が多く、かゆくなったりチクチクしたり、という問題が出てくるのだと思います。
特にこういった機能性インナーを着用して、チクチクしたりかゆくなったりしたことがある方が多いのではないかと思います。
では、どうしてチクチクしたり、かゆくなったりするのか。
まず冬に関しては、肌が乾燥します。
乾燥すると、肌は刺激を感じやすくなります。
一方、ポリエステルやほかの化学繊維を含んだ衣類は乾燥することで、静電気が起きやすくなります。
またポリエステルを含む、アクリルやレーヨンといった化学繊維は、肌の乾燥と相まって、さらに静電気が起きやすくなるのです。
この静電気の刺激によって、チクチクしたりかゆくなったりすることが原因と言われています。
一番身近で、わかりやすい例を挙げてみましょう。
冬場に、某大手衣料品メーカーさんが販売されている冬のインナーの代表格、「ヒートテック」。
今は色々な種類のヒートテックが発売されていますが、ほとんどはポリエステルをはじめ、アクリル、レーヨン、ポリウレタンといった100%化学繊維から出来ています。
ご存じの通り、ヒートテックは、それを着るだけで暖かくなる機能を発揮するものではありません。
着用して、身体を動かすことで蒸発する水蒸気を繊維自体が吸収し、熱エネルギーに変換することで素材自体が暖かくなります。
その後、繊維と繊維の間のエアポケットが断熱の効果を発揮して、発生した熱を逃しにくくすることで保温性を高めるという仕組みになっています。
これは、「吸湿発熱素材」と言われています。
繊維が汗などの水分を吸収することで発熱する仕組みです。
ここまで読んでいただいて分かる通り、汗を吸収して発熱させるわけですから、何より肌着として着ることで、ヒートテックの機能が効果的に発揮されるわけです。
ヒートテックの下に、同じような肌着を着てしまったら、まったくと言っていいほど、ヒートテックとしての機能が失われてしまっています。
ヒートテックの機能を存分に発揮させるためには、肌に密着させて着用することが原則です。
スポーツや身体を動かしたりする際に、このヒートテックを着用していたら、どうなるか想像できますか。
ヒートテックは吸湿して、熱を発しようとするわけですから、速乾性には優れていません。
速乾性がないということは、汗をかいてもインナー自体が汗を吸わず乾きにくくなり、肌がべたつくということが起こります。
そうなると、長時間肌がべたつき、蒸れる。
それを放置することで、肌がかぶれやすくなります。
一方で、身体から水蒸気いわゆる汗がまったく出ないとヒートテックの本領を発揮しないわけです。
肌が乾燥した状態ですと、摩擦で静電気が発生するようなことがあれば、チクチクしたり、かゆくなる原因となります。
これは、ヒートテックに限らず、他の100%化学繊維で出来た下着でも同じことが言えます。
特に化学繊維は、天然繊維に比べて繊維が硬いと言われています。
肌が敏感な方は、その硬い繊維に肌が触れることで、皮膚炎などを起こしてしまう可能性もあります。
そうすると皮膚の機能が低下し、更に状態が悪化するということが起こりえます。
チクチクするポリエステルの服を着る際の対処法は?
では、このポリエステルでかゆいと感じるのはなぜでしょうか。
またわかりやすいように100%化学繊維でできているヒートテックを例にとって考えてみましょう。
前述の通り、ヒートテックは吸湿発熱素材でできており、水蒸気いわゆる汗をかいて暖かくする仕組みとご案内しました。
そうなると、暖かくするために肌の水分を必要以上に吸い取ってしまいます。
寒い乾燥した冬場ともなれば、ただでさえ乾燥するのに、ヒートテックの化学繊維で更に肌の水分が取られ、更に乾燥がすすむという悪循環になります。
乾燥がすすむと、化学繊維との摩擦が起きやすくなり、その摩擦で静電気が起き、チクチクする、かゆいといった症状に繋がります。
これまでポリエステルをはじめ、ウレタン、レーヨン、アクリルなどといった化学繊維が原因で、かゆみを引き起こすお話をしました。
しかしながら、素材以外にも皮膚のかゆみを引き起こす原因は考えられます。
例えば、下着もその一つです。
素材自体が化学繊維で、かゆみやかぶれを引き起こすことも考えられますが、そのほかにも、細い紐で締め付けたり、汗をかいたりすることで、かゆみの原因になります。
その状態で、化学繊維の衣類を着続けることは悪循環ですので、その際は自然由来のコットンなどのインナーに変えてみることをお勧めします。
特に、天然由来のオーガニックコットンやシルク素材に変えることが一番の解決策です。
またヒートテックを例にあげますが、ヒートテックの場合は、肌着として着用して、初めてその効果を大いに発揮します。
ですが、ヒートテックはどうも肌がチクチクするというような場合。
ヒートテックの下にもう一枚肌着を着るという手段もありますが、その場合はヒートテックとしての機能はほとんどありません。
前述の通り、ヒートテックは肌に密着して着用した時に、汗などをかいて暖かくする仕組みだからです。
肌から2枚目に着用すると、その効果はほとんどありませんね。
次に、素材自体が原因ではなく、締め付けなどが原因であれば、締め付けの緩いものを選びます。
紐などが直接肌に接触する場合は、少しでも太い紐のものを選ぶようにし、肌を押さえつける部分を極力分散させます。
ポリエステルといった化学繊維の素材が原因と思い込んでいる場合でも、実際は素材が原因ではない場合もあります。
原因がどちらかわからない場合は、一個ずつ解決策を試します。
いずれにも言えることは、汗などをかいて、そのまま放置することでも、かぶれる原因になりますので、通気性を良くして、肌を清潔に保つことも大切です。
ポリエステルの服がかゆいのは、繊維による肌トラブルが原因
これまで、肌がかゆくなる原因は、衣類の素材が化学繊維によるものもあれば、下着や服などの締め付けによるものもあると述べました。
前者については、着用する衣類の素材そのものが原因となるものです。
後者については、素材自体の問題というより、下着や着用する服の締め付けや造りによって引き起こされるものです。
いずれにせよ、放置すると肌トラブルを引き起こします。
素材自体が原因でもなく、衣類の締め付けなどもない場合でも、夏場に汗をかいてそのまま放置していると、汗疹などの原因となりかゆくなります。
これについては通気性の問題と肌を常に清潔に保つということが重要です。
素材自体が合わずに、肌トラブルが起こってしまう時は、多くは化学繊維であることが原因です。
「化繊負け」とも言いますね。
化学繊維でできた衣類を着用することで、その繊維に肌が反応しかぶれ、かゆみ、湿疹が出ることを言います。
冒頭でも申しましたが、化学繊維の主な原料は石油です。
少しかゆかったり、チクチクするなと思ったときは、まずは保湿をしっかりしてみてください。
それで肌トラブルが起こらなければ良いと思いますが、肌トラブルが起こるようであれば、別の素材のものに替えてみてください。
自然由来のコットン(綿)やシルク(絹)であれば、比較的そのような肌トラブルを引き起こす可能性は低いと考えられています。
個人的には、特にコットン(綿)をお勧めします。
コットンの良さをいくつかあげてみます。
- 吸湿性に優れている
- 温度調節に優れている
- 静電気が起きにくい
などのメリットがあります。
植物性の自然由来の素材ですから、肌触りも良く、肌なじみが良いのです。
そして何より化学繊維のようなチクチクとした感触もなく、化学繊維ほど静電気も起きません。
そして、自然な温もりがあります。
まとめ
さて、ここまでポリエステルをはじめ化学繊維が引き起こす肌トラブルやその解決策を見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
かゆみやチクチクする原因をご案内するのに、一番身近なヒートテックを例に挙げました。
ここまで読んでいただいてもしかしたら、化学繊維に対して少しネガティブなイメージを持たれてかもしれません。
しかし、ポリエステルをはじめ、ウレタン、レーヨン、アクリル、たくさんの化学繊維が生活に身近なものに使われています。
そして、これらの化学繊維はとっても優秀です。
少しお肌が弱い方にとっては、肌にあわず、肌トラブルを起こす可能性があるものですが、多くの場合は、メリットの方が多いのです。
特にポリエステルは、軽くて耐久性も良い。
形状記憶にも優れており、速乾性があり、しわになりにくい。
このように、天然繊維では作れないような機能性のある衣類が、化学繊維によって作ることができます。
化学繊維と自然由来の天然繊維。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
その特性をよく理解し、自分の肌にあった衣類を選びたいものですね。
寒い季節は、くれぐれも肌トラブルにお気を付けください。
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