夏休みやお正月などの長期休暇で海外・国内旅行に行く人たちや、お仕事で出張をよくする会社員の方も、いつも旅のお供はスーツケースですよね。
どんなに大切に扱っていたとしても、毎日使用するわけではないので、収納スペースの奥に仕舞い込まれて放置されてしまうことが多いです。
使うまでのスパンが長いので、スーツケースはカビが発生しやすいアイテムの一つです。
いざ旅行や出張の予定が決まって準備を始めよう!というときに、押し入れから引っ張り出してきたスーツケースの中にカビが生えていたら大パニックですよね。
そんな不安を解消すべく、今回はスーツケースにカビが生える原因やその除去方法、カビを発生させないポイントや保管方法などについて詳しく説明していきたいと思います。
スーツケースがカビ臭くなる原因
スーツケースは旅行から帰ってきたあと、荷ほどきをして中身を出したらそのまま押し入れなどの収納スペースにしまい込んでいるという人が多いと思います。
ですがその行動がカビを発生しやすくしてしまう原因になってしまうんです。
まず、押し入れなどの収納スペースというのはカビが発生する条件が非常に揃いやすい場所です。
カビはエサとなる汚れがあって、湿度が高い場所を好みます。
湿度
特に湿度が70%を超えるとカビの増殖するスピードが早くなります。
気づいたときには目に見える大きなカビへと成長しているということもありますよ。
湿気はカビの大好物です。
具体的には温度が25℃~30℃で、湿度が80%を超える場所を一番好みます。
そして一般的には春から夏がカビの最盛期といわれていますが、冬でも暖房がフル稼働している家庭が多いですよね。
そうなるといくら乾燥している冬でも、家の中と外との温度差で結露ができます。
それによって湿気が発生し、カビが生えやすくなってしまうのです。
閉ざされた空間
風通しが悪いとカビはさらに増殖します。
スーツケースは風通しが悪く閉ざされた空間の押し入れにいれてしまうことが多いですよね。
閉ざされている場所は換気が行き届かずに、乾燥が保たれません。
風通しが良い場所なら、カビの好きな温度や湿度になりにくいのですが、反対だとすぐにカビの温床になってしまいます。
スーツケースがしまわれている押し入れは、湿気や風通しの両面から見て、カビが一番好む場所だといっても過言ではありませんね。
汚れ
スーツケースの表面や内側にはたとえ目に見えないものでも、ホコリやゴミなどで汚れています。
長い旅行を共にしたスーツケースにはさまざまな雑菌も付着しています。
スーツケースの中に汚れた衣服をそのまま入れてしまうと、皮脂汚れやタンパク汚れがついてしまったり、買ったおみやげについていた手あかなど、汚れる原因はたくさんあります。
ほとんどの人がスーツケースを荷ほどきをするときに荷物をただ出すだけで、掃除やお手入れをせずに汚れを残したまま、湿度が高く、風通しの悪い収納スペースにしまい込んでしまいます。
そこまで汚れがひどくないから大丈夫だろうと油断してしまっていると、その少しの汚れをエサにして、時間をかけて、少しずつカビは成長してしまいます。
多くの人はきっと旅行から疲れて帰ってきてスーツケースのお手入れなんてできずにそのまま押入れにしまうと思います。
しかし、そのままにしていると、スーツケースにカビが増殖してしまいますので、せめて落ち着いた数日後でも良いのでお手入れしてからしまうようにしましょう。
スーツケースの正しいカビ取り方法と掃除方法
スーツケースの外側や内側に生えてしまったカビは雑巾などで拭き取ると見た目上はすぐにキレイになります。
ですが、カビは根っこがとても深いものなので、カビ菌を退治できていないとまたすぐにカビが生えてきてしまうのです。
なのでカビを根こそぎ落とす方法が必要不可欠。
カビの正しい掃除方法とスーツケースのお手入れ方法を見ていきましょう。
カビを完全に除去するためには、アルコールを使います。
アルコールで消毒することにより、カビ菌を完全に除去することができます。
アルコール度数が70%以上のアルコール除菌スプレーを用意しましょう。
スーツケースにできたカビは外側も内側もアルコールで除菌するのが効果的といえます。
用意するもの
- ぞうきんまたは古布・・・4枚~5枚
- 重曹水または中性洗剤
- スプレーボトル
- 掃除用ブラシまたは歯ブラシ
- アルコール消毒液(エタノール)アルコール度数70%以上
スーツケースの正しい手入れと掃除方法
①目立つ汚れを落とす
スーツケースの内側や外側に、目立つゴミやホコリがあれば払い落としてください。
②濡らしたぞうきんで拭く
ぞうきんを濡らしてしぼり、スーツケース全体を水拭きしましょう。
乾いたぞうきんで拭いてしまうと、カビの胞子が周りに拡散されてしまうため、一見きれいになっても別の場所からまたカビが発生する可能性があります。
濡れたぞうきんを利用することにより、カビの胞子が水分で重たくなり空中に拡散されるのを防ぐことができるのです。
カビの胞子は吸い込んでしまうとアレルギー性鼻炎や気管支喘息を引き起こす場合もあるので、マスクをして、濡れぞうきんを使うのがベストといえます。
③重曹水か中性洗剤でかびを取る
濡れたぞうきんで拭いただけだと、まだカビの根っこを落とすことができていません。
中性洗剤や重曹水で落としていきましょう。
成分の優しい中性洗剤や重曹水ならスーツケースの材質を傷める心配もなく、カビを表面に浮き上がらせる効果があります。
重曹水を作る場合は、水500ccに対して重曹大さじ2杯で作ります。
中性洗剤を使う場合は、ボトルに書いてある希釈で中性洗剤を薄めて使ってください。
霧吹き用などのスプレーボトルに重曹水か薄めた中性洗剤を入れ、カビの生えた部分に直接吹きかけます。
2~3分待ちます。
その後ブラシや乾いたぞうきんでしっかりとこすってカビを根こそぎ落としましょう。
④アルコール消毒をする
ぞうきんが湿るくらいにアルコールをつければ準備OKです。
カビの部分をやさしく拭き取ります。
カビが生えたところにアルコールをつけるように優しく拭きとってください。
カビを広げないようにその都度拭き取る面をかえるようにしてください。
次にカビが発生しないようにするために、スーツケース全体にアルコールで仕上げ拭きを行います。
仕上げ拭きの際はアルコールをスプレーボトルに入れて、全体にスプレーしてから、新しいぞうきんで拭き上げます。
⑤水拭きする
最後にアルコールの成分が残らないように、キレイに新しいぞうきんで水拭きをしましょう。
⑥乾燥させる
水拭きをした水気が完全になくなるまで風通しのよい場所で乾燥させれば完了です。
スーツケースが少しでも濡れていると、カビが再び発生する可能性が高いです。
ですので、最後はしっかり天日干しをして殺菌しましょう。
注意事項
スーツケースの素材によってはアルコールをつけると変色してしまう可能性があります。
まずはじめに、目立たない場所につけて変化しないかどうかを確認したあと使うようにしてください。
万一アルコールが使えない場合は、中性洗剤か重曹を使ってカビの生えた部分をキレイに掃除するだけにしてください。
それほど頑固なカビでなければ、それだけでもきちんと拭き取れば十分キレイにすることが出来ます。
今度はカビが生えやすいスーツケースの汚れがたまりやすいキャスター(車輪)のお手入れの仕方を紹介していきたいと思います。
ゴミの溜まっている場所はかびが発生しやすいので、キレイにお手入れしていきましょう。
スーツケースのキャスターのお手入れ方法
①車輪部分を外せるタイプなら外す
②ブラシなどを使いしっかりゴミを取る
③ぞうきんで拭く
中性洗剤を薄めた液をぞうきんに染みこませて、固く絞ってからキャスターを拭くとキレイになります。
中性洗剤を薄める時のポイントは中性洗剤と水を1:1にすることです。
成分の優しい中性洗剤ですが、洗剤の量が多すぎるとスーツケースを傷ませてしまう原因になるので注意が必要です。
④キャスターの軸にサビどめを塗る
この工程をしておくとサビもカビも防ぐことができますよ。
スーツケースにカビを発生させないポイント
スーツケースにカビを発生させないポイントは、使ったあとのお手入れと保管方法に気を付けることです。
大切なのは汚れを残さないことと、湿気をためないことの2つとなります。
スーツケースを使ったあとは、上で紹介した掃除方法で毎回きれいにすることがカビを発生させないために重要です。
長い期間同じスーツケースを使っていきたいのなら、メンテナンスを定期的に行うことも大切です。
使わない時期でも定期的にメンテナンスをおこなうことでカビの発生を防ぐことができます。
上のお手入れ方法の中でも一番のポイントなることは、【乾いてから収納する】ことです。
使い終わったあとや掃除をしたあとは湿気を含んでいるので、風通しのよい場所に開いた状態で置き、しっかり天日干しで乾かしましょう。
上でも説明しましたが、カビは湿気が大好物なので、湿気や水分が完全になくなってから収納スペースにしまうことを心がけてください。
乾燥剤をいれる
湿気を乾かしてからしまうと述べましたが、しまっている間にも外からの湿気が多くなってかびが繁殖してしまうものです。
100均やホームセンターに売っているような乾燥剤をスーツケースの中に入れておきましょう。
かびや雑菌の繁殖を防ぐことができますよ。
収納場所を除湿する
スーツケースを完全に乾かしても、収納場所のクローゼットや押入れの湿度が高いとかび生えやすくなってしまいます。
収納スペースには除湿剤を置いておいたり、適度に換気をしたりして、湿度が上がらないようにしましょう。
スーツケースの正しい保管方法
スーツケースの保管場所はお家の形状や、収納スペースの関係により様々だと思います。
タンスと壁の隙間に入れていたり、ベッドの下のスペースに保管している方もいるかと思います。
収納場所はどこであれ、スーツケースを保管する際のポイントは直射日光を避けるようにすることです。
日光に当たると、外側の劣化も心配ですが、スーツケース内側の温度が上昇してしまうため、カビが発生しやすくなってしまうんです。
家の中には保管スペースが取れずに、ベランダに置いている人も居るかもしれませんが、長く使うためには、どうにか室内にスペース作った方が良いでしょう。
また風通しがよい場所だとさらによいです。
湿度があまり高くならないところ、温度があまり高くならないところというのが、スーツケースの保管に適しているといえます。
スーツケースを保管するためのアイデアとしては、キレイに掃除やお手入れしたあと、部屋の中の収納として使う人も多くいるんです。
季節ごとの着ない服や、普段使わないものをスーツケースの中に入れておけば、スペースの活用にもなりますよ。
まとめ
スーツケースは毎日使うものじゃないので、気づいたらかびが生てるなんてこともあり得る話なんですよね。
旅行や出張から帰ってきて疲れてるところでの荷ほどきって本当に大変なので、そのうえスーツケースの掃除までと考えたら震えます。
ですが、お気に入りのスーツケースがかびで使えなくなってしまうことを考えたらお手入れはさぼれないですね。
ある程度荷ほどきしておけば、掃除やお手入れは別日でも問題ありません。
無理しない程度に、でも確実に、スーツケースのカビ対策をしてみてくださいね。
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